有明の海へ 海苔網の支柱立てへ

ちゅわけで、日曜日は大川の古賀君に有明海に連れて行ってもらいました。


潮の満ち引きにあわせて作業をするために、9時過ぎには魚港へ集合。
出発前の最後の作業があってました。

これが海苔網を支える支柱。
海の中に半年は漬かっていますんで、どうしてもフジツボ、貝類、海草などが付着します。もちろん、そういうものの付着を防ぐムフフな薬品やウフフな薬品もあったんですが、支柱には使わないのかな。海から引き上げるときに大きいものは落とすのですが、最後はやはり手作業でかりかり、こりこりと落としていきます。

先に船に乗っけてもらって、出航待ち。
の間に、隣の船のおっちゃんにアレコレ伺いました。
左は以前馬の屠畜見学のときにも同行してくれた伊藤君。


2010-09-21 馬の屠畜現場見学記
http://d.hatena.ne.jp/wwwkurashijp/20100921


昔は支柱が竹じゃったこと、平成にはいってFRP製の支柱がでてきたが、平成三年の台風十九号の被害が大きく、竹がすたれて一気にFRPが普及したこと。竹は折れたり流されたりする一方、FRPは被害が少なかったそうです。

また、炭鉱の落盤によって2〜3mほど海底が落ち込むことがあったこと、三池炭鉱がよい時期には補償もあったけれど、いまではそんなこともないということ。その落盤を埋めるために、国の事業で砂を積んだ船があちこちから来ること。1船500トン、合計7500トンほど、でも国の現場監督が残業できないから、定刻に5分でも遅れると翌日回しになってしまうこと。裏も表もいろいろありますなあ(笑)



さて、本日の仕事場は大牟田の三池港沖合い。一時間ほど船を走らせていきます。
その間もこまごまと船の上では作業、下準備が続きます。

三池炭鉱の空気穴であった人工島の脇をずばばっと抜けていきます。一度いってみてえなあ。


大きな地図で見る

グーグルマップではちょっと見えないなあ。
沖合い5.5km、直径92mとのこと。

参考;おおむたの宝もの100選
http://www.sekoia.org/100sen/backnumber/vol46.html


本日の干潮は14時30分。その前後は潮の流れが止まりますので、作業もしやすいのですが、海底から1メートル半ほどにまで潮が引きますので、船も動きにくくなります。

そのために、こんなボタンが。
スクリューと舵が上下するんです。

また、支柱の間隔は2間ほどですので、あまり大きな船で作業することもできず、中には小さい船を引いてこられる人もおられます。


パイプの先から水がでているの、わかります?
海水をポンプで送り込んで、海底の泥、砂に穴をあけ、そこに支柱を差し込んでいきます。
作業は三人一組。穴をあける人、支柱を建てるひと、操船する人。

って言葉で書くと簡単そうでしょ?
出航前に古賀君にそういわれてたんで、まあお手伝いできるかな、と思ってたんですが。



無理!


あんな揺れる船の上で、まっすぐ穴をあけるのも無理だし、そこにあんな長いものを差し込んで固定するなんて無理無理。
素人二人は、かくして船の後部でお荷物となっていたのでした。


わざと斜めから撮ってますけど、真横にいけば一直線。すべて重なって見えます。職人だ!
見てみると、小間の外周部分(マクラ)と、内側では支柱の太さも違えば、立てる角度もちがってくるんですね。

これはばらばらじゃね・・・と。
キレイに建てられる様になるまで、何年くらいかかるもんですか?と伺ったのですが、
ニヤッと笑って「下手糞は、いつまでたってもへたくそ」

ま、どこの世界もそうか(笑) やはり、慣れるまでは4〜5年かかるそう。
ちょっとの違いですが、あとあと網を張り込んだときの作業性、収穫量などに響いてきそうですね。


しかし海の男には、タバコが似合うねえ。
やめて10年はたつけれど、ちょっとうらやましくなった瞬間でした。


帰りには、すぐ近所の昇開橋温泉へ。
500円で、ちょっと塩っぽい温泉でした。夕暮れ時には筑後川と昇開橋がキレイに見えます。露天アリなんでオススメ。またいこうっと。


大川には、酢屋商店さんもあります。あわせてオススメ。


2010-04-25 酢屋商店 蔵開き
http://d.hatena.ne.jp/wwwkurashijp/20100425/