青色LEDでミカンを守る 腐敗を抑える効果

青色LEDでミカンを守る 腐敗を抑える効果

http://www.asahi.com/articles/ASH463D7CH46UQIP009.html

青色発光ダイオード(LED)を使ってミカンをカビから守る取り組みが静岡県農林技術研究所果樹研究センター(静岡市清水区)で続いている。

 県特産のミカン「青島温州」は年末に収穫し、1、2カ月ほど保管すると具合よく酸味が抜け、食味が増すが、貯蔵中に約2割は腐ってしまう。

 同センターでは、青色の光を当てたオレンジが腐敗しにくいという米国の研究結果に注目。昨年実際にLEDを照射し腐敗度合いを試したところ、ミカンの腐敗の速度が通常の半分以下に抑えられたため、今年は昨年12月に収穫した約360個のミカンでテストをしている。

写真みたら、パレットに広げててワロタww 普通はコンテナで積み上げてますよね。こんな手間のかかる保存方法しているとは思えないんですが。
そりゃ押されも少ないし、カビもきにくいでしょ。これ、もしかして天地返しもしなきゃならんのかな?


保管庫の照明レベルですむ話じゃないんですな。まあそうだよな・・・。
もちろん青色の光は表面のカビ成長を抑えるんでしょうけど。


保管方法も含めてエポックメイキング的な保存方法になることを祈ります。
これ、うまくいけばイマザリルなんか廃止できますよね?


そういや、もっと波長が短くなるんだけどこんな記事も。2年ほど前ですが。


東京農工大トクヤマ、高出力深紫外線LED開発」
http://www.medtecjapan.com/en/news/2013/01/14/63

東京農工大学と株式会社トクヤマは、波長260nm帯(UV−C)の紫外線LED波長の深紫外線を出力で照射できるLED(発光ダイオード)の共同開発した。深紫外線は強い殺菌作用を持つことから医療や浄水、食品などの分野に利用されているが、光源には水銀ランプが大量に使われている。しかし、水銀は有毒物質のため、小型で高効率な省エネ代替光源として深紫外線LEDの開発が国内外で活発になっている。


理化学研究所のサイトみると、なかなか面白い。
波長によってここまで効果ちがうんですね。


ちなみに可視光線青色LEDの波長は約450nmとのこと。


http://www.riken.jp/kankyohokokusho/2009/e-activities/hi-light02.html

深紫外光と呼ばれる200nm〜350nmの波長の光は、肉眼で見ることはできません。


 ではその光は何に使われるのでしょうか。テラヘルツ量子素子研究チームの平山秀樹チームリーダーはこう説明します。


 「2008年7月に発表した、波長282nm、出力10mWの深紫外光では、大腸菌に対し、約20cmの距離から照射すると、1分以内にその99%を殺菌します。医療現場では、医療器具の滅菌などの用途で、大型だった殺菌用水銀灯を代替できそうです」。


 高い分解能力は、廃液の浄化が必要な工場施設でも、応用できる可能性があります。


 「260〜320nmの半導体紫外光源を面上に多数配列した深紫外LEDアレイを用いれば、これまで分解が困難だったダイオキシンやPCB、環境ホルモンなどの公害物質を高速分解処理する装置も開発できそうです。すると河川や土壌、汚水、噴煙中の汚染物質の浄化させることが可能になります」。


 ところで、人体・生物への影響はないのでしょうか。


 「光は波長が短ければ短いほど、物質を変化させるエネルギーが強くなります。紫外線(315nm〜400nm)は太陽光に含まれており、私たちの皮膚は紫外線によって日焼けします。逆に有用な点を挙げると、人がビタミンDを体内に取り込むには日光に当たる必要がありますが、それはビタミンD3の生成には紫外線のエネルギーを必要とするためです。しかし、200nm〜280nmの深紫外と呼ばれる領域の光は、DNAを破壊するほど強いエネルギーを持っています。殺菌用に用いるのはそのためですが、取り扱う際は十分な安全性を確保して、適切に利用しなければなりません」。