便利の影に

食品廃棄原価の15%を本部が負担、7月から実施=セブン―イレブン
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090623-00000831-reu-bus_all

セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>傘下のセブン―イレブン・ジャパンは23日、廃棄処分にした食品の原価の一部を本部が負担すると発表した。これまでは、全額加盟店が負担していたが、7月から15%を本部が負担する。
23日に臨時取締役会を開き、決めた。
 井阪隆一社長は会見で、負担額は年間100億円になるとした。7月からの実施となるため、2010年3月期は40―50億円で「商品が充足され、機会ロスがなくなるというプラス面もあり、業績への影響はあまりない」と述べた。
 本部が負担する15%という数字については「会社の収益の中で、この程度ならば投資家にそれほど影響を与えずに(加盟店を)支援できるという枠のなかで考えた」と説明した。
 同社は22日、加盟店が消費期限の迫ったデイリー商品を値引きして販売する「見切り販売」を制限したことが独占禁止法違反(優越的地位の濫用)に当たるとして、公正取引委員会から排除措置命令を受けた。排除措置命令を伝える報道を受けて、井阪社長は「加盟店が縮小均衡の考え方になり、廃棄ロスを怖がるばかりに注文を控え、消費者に十分な商品の提供ができなくなる」との懸念を持ったとし、負担を決めたという。
 廃棄した食品の原価を加盟店が負担するのは、コンビニエンスストア業界共通の方式。その原価の一部を本部が負担するのは初めてで、今後、他社の対応が注目される。

本部はまあ、あれこれいうておりますが。


公正取引委員会からの排除措置命令について」
http://www.sej.co.jp/corp/news/2009/pdf/062201.pdf

公正取引委員会からの排除措置命令に関する弊社見解について」
http://www.sej.co.jp/corp/news/2009/pdf/062202.pdf


「加盟店様をバックアップする新たな支援策について
加盟店様における廃棄ロス原価の15%を本部が負担いたします」
http://www.sej.co.jp/corp/news/2009/pdf/062303.pdf


超えらそうwww
まあ、FCビジネスにおいて、本部様は神様ですからなあ。


廃棄原価の15%を本部が負担ということは、一日3回廃棄、一回弁当10個捨てて5000円*3の15000円。納入原価70%で10500円。なんじゃかんじゃとまちっとあるでしょうから月間40万円/店舗の廃棄コストということで15%は6万円。
ざっくり12000店舗として、本部は月間7億2千万円の負担増。7億2千万円×12ヶ月=86億4千万円。 全体の売上が2兆5千億円だから、影響は0.34%ですか・・・。

その分、売り上げあげてね、と商品を送り込まれて終わりじゃないでしょうか。どうもこの話、デイリー品(お弁当、惣菜類)だけに限るようですしね。


まあ、ロスをある程度見込むのは商売の基本、しょうがないとはいえ、オーナー(発注者)に納品数の決定権がかならずしもあるわけじゃなかろうしなあ。そこんとこ、わかってFCの加盟時、はんこ押してるのならいいのでしょうけど。 15%、という数字が本部との力関係を物語っているように思います。


24時間、食い物があって「便利」な世の中になった反面、「発注の精度を上げて」なんとかしようってのは、製造、物流にしわ寄せが行くのは当然なわけで。深夜までトラックが走り回って、ご苦労様なことだなあ、と思うのですが、とんでもない山奥で24時間営業をする必要が本当にあるのか、誰のための便利なのか、というのを考えて欲しいと思います。あるから使うだけで、無ければ使わないんですよね。本当にそれ、不便ですか?卵が先か、鶏が先か、となってしまうんですけどね。


ちなみに、日本人の死因TOP3はがん、心臓病、脳卒中。年間死亡者数である108万人中、約64万人がこういった食生活、生活習慣由来の病気で亡くなって行きます。全世界で見てみると、死因のTOPは餓死です。食べるものが無くて死んで行くのです。日本人の六割は、食べすぎで死んで行きます。なんだそりゃ。



参考サイト:

WFP:世界の飢餓状況
http://www.wfp.or.jp/kyokai/hunger.html