わらびのあく抜きとか

お客様から「わらびのあく抜きってどうするの?」と聞かれて、ああ重曹でもいいですし、新鮮なものならば塩と熱湯で十分ですよ、とお答えして「塩ってどんくらい?重曹はどんくらい?」と。そこで、うっと詰まってしまう底の浅さの悲しさよ・・・。


和食に携わる方などに伺うと「まあ、ちょんちょん、と」とかえらく曖昧な言葉が返ってくるんですが、別に意地悪してるわけではなくって。
いつも使っている板場や、そこにあるボウル、鍋などの大きさに合わせて自在に変化する「手分量」や「目分量」があるんだろうなあ、と想像しています。


以前、だれだっけか、調理を教えている際のエッセイがあって。
醤油どれくらい?って聞いたら「三秒!」と返ってきた、と。
もちろん、卓上の小さなビンを傾けて「三秒」の意味だろうけども、なにより「50ml」「小さじ何杯」などではない、実務的な答えだなあ、と感心したものです。

数量をお答えするだけでしたら、世の中にあまたあるブログでレシピを探せばいいのでしょうけど。
お答えするからには、いちど自分の体を通してからにしたいなあ。
蕨の時期もありますが、自分の手をかけるからこそ分かること、お伝えできることも沢山あると思うのです。


プロの方は食材の顔色をみたり、火加減に気を配ったり。その辺がプロたるゆえんなのでしょう。