「和綿(わめん)の里づくり会」

さて、あさぎり町須恵地区のお話、その続き。

綿、と一口にいっても、西洋の品種と和の品種に大別、花の咲き方や繊維の長さがまったく違います。
また、その中でもいくつも品種があり、色や繊維の長さなど違ってきます。


お邪魔したあさぎり町須恵地区には「マインド熊本」という縫製工場があり、そこの社長さんに綿をあれこれご紹介いただきました。
助成金のこと、縫製事業の現状、地域と共同でやることの難しさ、楽しさ。
写真は、収穫した綿から種をはずして、綿打ちしたもの。後ろには綿打ち前の原綿が見えますね。



こちらは原綿から種をはずす作業。もちろん動力を使った機械もあるのですが、修理中とのことで手作業で。
同じく、綿にかかわってある「あすなりの丘ふぁーむ」の遠山さんにご指導いただきながら体験させていただきました。


こちらはタンザニア産のオーガニックコットンを使って織られたハンカチ。
マインド松井さんで扱ってありました。


脱脂をしていないので、独特の風合いがあります。


5月28日に綿の種をまくそうです。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/363897

熊本・あさぎり町、綿花の里に 合併10年、栽培で地域おこし
2013年5月16日

熊本県あさぎり町須恵地区で、住民が共同で綿花栽培に取り組む「和綿(わめん)の里づくり会」が発足し、28日の種まきで活動を始める。収穫後は地元の縫製工場が製品化。「平成の大合併」により人口が流出し、過疎化が進む須恵地区の住民同士を綿花で紡ぐ計画だ。同会は「希薄になった助け合いの心を取り戻したい」としている。

 須恵地区は人口約1200人。2003年の5町村合併によるあさぎり町の誕生で周辺部となり、住民は約240人減少した。旧須恵村の時代は、田植えや稲刈りなどの農作業を複数の家が無償で相互に協力して行う「かちゃあ」と呼ばれる慣習があったが、同会代表の自営業酒井孝則さん(62)によると、最近はあまり見られなくなったという。

 こうした事態を打開しようと、酒井さんと有志約20人が4月に同会を結成。5月の連休明けには綿花の種まきを呼び掛けるチラシを須恵地区の全405世帯に配布した。

 種まきには同会メンバーの農家や介護施設、障害者施設の関係者のほか、須恵小の全児童61人、県立南稜高校(あさぎり町)の生徒約20人など約130人が参加する予定。町民から無償で借りる畑20アールに綿花の種6キロ分をまくという。夏場の草取りや秋ごろの収穫と出荷、綿と種を分ける作業など、年間を通して参加してもらう考えだ。

 須恵地区では、25年前に岐阜県から進出した縫製業「マインド熊本」が婦人服や子ども用品を生産しており、取り組みに賛同して製品化を受け持つ。同社は3年前から綿花を自社栽培しており、ノウハウも助言するという。工場長の恒松法子さん(57)=同町=は「いろんな立場の人が綿花づくりを通してつながりができる。支援していきたい」と話した。