お茶通リズムin山都町

新茶の季節ですなー。天候にも恵まれ、熊本県山都町でお茶作りのお手伝い(?)をしてきました。主催は「日本茶インストラクター協会熊本支部」後援で山都町。参加費3000円でオミヤゲ、昼食つきって結構よかったかも。なんせお昼が美味しい!椿原家での昼食に通じる豪華さでした。山の恵みじゃああああ(錯乱)


午前中は茶園で茶摘みやら山菜取りや。地元の方の丁寧な指導で、皆様楽しめたらしい。仕事の関係で、お昼からの参加だったのですよ。おろろん。


昼食を挟んで、午後からクイズを交えながらちょっと座学。


さて、お茶があれこれあるわけですが。どれがどれやら。







さて、どれが番茶で、どれが煎茶で、どれがかまいり茶でしょう?

答えは最後に。




この、「ネコブク」がすごい!地域によっては「ネコブキ」「ネコボク」とも。はじめて見ました。
「ムシロですかー?」と聞いたら微妙な笑顔で「ちがうんよー」と。
この上で、小豆や大豆を乾燥させたり、お茶を揉んだりと活躍。昭和39年製だそうです。ひえええ。


昔は、冬になると鹿児島や天草のほうから、このネコブクの補修に回ってくるおじいさん、おばあさんなどがおられたりしたそうな。竹の籠も同様。それこそ、昭和39年のころはまだ食糧事情も厳しかったのでしょうか。背振のあたりのおばあさんが、白装束でたけひごや、補修の道具一式をもち村々を回っていたそうです。襟袖にはお金が縫いこんであったとのこと。どこで行き倒れてもよいように、と。農村の口減らしの意味もあったんじゃねえかなあ、とのことでした。


ちなみに材料は見ての通り稲藁。つっても「うるち」ではなく「もち」だそうな。稲の全長は短め。藁をたたいて、そうすると粘り気がでるとのこと。


そんな貴重なネコブク。昔は土足であがろうもんなら蹴っ飛ばされとったばい、と。屋号も布をつかって編みこんであったり。



しまうときには、杉の枝を両端にまきこんでおきます。ねずみよけ。これで軒先に吊るして保管するそうな。


お茶のつくりかたとかは、まあ適当にぐぐってください(笑)
八女茶とかは蒸し茶。最近の流行は深蒸しで、きれいな緑の水色と、甘みが強調された茶の味。一煎目からさっと出ます。水出しなんかでもOK。うまいですよー。


対して嬉野なんかは「釜炒り」

これで生茶葉2kgくらい。歩留まり20%なんで、出来上がりは400gくらいでしょうか。

今回作ったのも釜炒りなんですが、強火でざっと炒って、この「ネコブク」の上で揉みます。

んで、ちっと広げて風にあてて乾燥、もう一度釜で炒ります。

温度はぐっと下がって100度前後。また、炒りあがったら揉んで広げて乾燥。三度目炒ったらまあ出来上がりです。

暇を見つけて、茎の部分を除いていきます。茎まではいると「白折れ」


子供は、遊ぶのが仕事です。

「いもりー!!」「ながれたー!」「蛙も流れたー!」



なんさま、お世話になりました。往復270kmくらいですか。
せっかくなので、砥用町で「佐俣の湯」に浸かって熊本市内経由で帰宅。
行きは広川-御船を高速で。帰りは植木-久留米。
現場まではIC降りて40分程度、と来年のためにメモ。


お茶の答え↓


1が焙じ茶(田舎番茶)
茎まで入ってるがみえました?


2.3はかまいり茶
これは茶工場の違い。生産者は一緒なのですが、一方が手仕事、一方は機械で。


4は煎茶で5がかまいり茶。
まあ、4.5は分かりやすいですよね。5は揉んでません。これもまた一興。




参考:くまにちコム 農と食 明日へ
http://kumanichi.com/farm/index.html

日向の山村生産用具
http://mminzoku.hp.infoseek.co.jp/cha.htm