甘木のスイゼンジノリ

え?スイゼンジノリって熊本やろーもん、ちゅうそこのあなた。半分正解。
甘木にもあるんですよ。で、実は久留米市国分町、そう、蔵肆の店から歩いて5分のところでも栽培してあったんですよ、スイゼンジノリ。まあ、その話はおいおいと。


まずは、どんなもんか。

川から採って、ごみを落として、塩漬けして、塩抜きして、さっと湯通しして、ポン酢であえたもの。くにくにっとした食感が「ほほーっ!」と。

伝わるところによると、


筑前国下座郡屋永村(現在の福岡県朝倉市屋永)に沸き出でる清泉『黄金川
宝暦十三年三月(1763年)、祖先である遠藤幸左衛門共易はその流れの中に青紫色の苔を発見しました。
その苔を口に入れたときの感想をこう述べています。

『香味雅淡なるを以て必ず用うる処あるべし』

うむ、と。


こちらの桜の型で抜かれたブツは「壽泉苔(じゅせんたい)」という商品名。スイゼンジノリを一旦粉末にして型に流し込み、乾燥させたものを型抜きしたものです。
水で一時間ほど戻し、お吸い物などに使われるそう。お水に、すこーし色が移っているの、わかります?



これが原料となるスイゼンジノリ。かわたけ(川茸)ともいいます。いや、かわたけのほうがよく使うかな。ほんと、きれいなところでしか育たないんですよ。


これを代々そだて守り、加工製造されているのが遠藤金川堂さん。

http://kawatake-endo.com/history.htm



というわけで、加工の過程はまた別な日に。