南茅部昆布協同組合

最終日は函館から車で30分。南茅部へ。いまでは広域合併して函館市になったそうですが「ちーとも実感がわかん」と(笑)
残念ながら昆布の収穫時期は終わり、調整の作業ばかりでしたが(いまの時期はウニの養殖、これからはスケソウタラの季節だそうです)良い勉強となりました。


また、風の状況を見て海へ連れて行ってもらいました。船の大きさもあるのでしょうが、なにより天候が30分単位で変わることに驚きです。さっきまで穏やかだった波が、徐々に力強くなっていきます。こういう環境で、天然の昆布は一本一本、手で収穫していきます。天然の話は、またいずれ。


まずは昆布の収穫行程から。
昆布は大きく分けて養殖と天然とあります。沖合い300mのあたりに浮きを並べロープを渡してそこに昆布の「芽」を差し込んだロープをたらします。

ちょっとわかりづらいのですが、上から二撚り目のあたり。


このロープが浮きの間に何十本もさがっております。
もちろん、下げて終わり、っちゅうわけでも無く、時期を見て間引き、天候によって水深を変えて日当たりを調節し、と。

収穫はこのロープを船の上に引き上げ(人力ですよ!)、港に戻りトラックにクレーンで引き上げます。昔はこの作業も人力でやっていたそうな。

引き上げ後は乾燥室へ。一本一本昆布の表面を洗浄後、乾燥室に吊り下げていきます。



釘、見えます?これに一本づつ下げていきます。後はリフトで天井近くまで持ち上げて、半日かけて乾燥です。最盛期には朝三時から仕事開始、終わるのが20時ちかくになるそうな。昆布の長さは収穫時に約5m。頭と根っこをカットして調整します。

今回、いちばん感動したのがこの昆布倉庫。乾燥させて長さを揃えた数千本の昆布が等級別に保管されているのですが、すんごーーーーくいい香りなのです。この空気を詰めてもってかえりたい!「昆布の香り」なんて商品、できないかしらん。



これは袋詰め前の調整作業。一本一本、「みみ」を切りそろえていきます。ぜんぶ手作業です。



「うに」がかじった穴。これだけで等級外になってしまいます。加工品向けです。



昔ながらのやり方で干してありました。もっとも、今の時期の昆布はランクがぐっと下がりますが。


最盛期には、昆布がさがっているのでしょうか。その時期にまたお邪魔したいものです。