栽培期間の一番ながいとこ、だそうで。

とりあえず、現状を整理すると

  • JAS法(法律)では、国内で収穫すれば「国産」と書けますよ、と。

で、これを潜り抜けるために、椎茸の菌を(コマ、といいますが)をうちこんだ「ほだ木」を中国などから輸入、国内で収穫、乾燥などの加工をしております。いやあ、大分県産の多いこと多いこと。


というのも、原木栽培の椎茸って収穫するまでが大変で。まずは山から樹齢20〜25年たったナラやクヌギなど(このへんはクヌギが多いですね)を1mほどに切り出し、しいたけの菌を接種。コマ打ちといいますけど、地味ですよー。ドリルで穴をあけて、コマを打ち込んでいく。コマは、ワインのコルクを小さくしたものを思い浮かべてもらえればいいかと。

んで、そっから半年〜一年ハウスの中においたり、杉の木立の中においたり。原木1本が5〜10kgあります。これを全部人力でえっちらおっちらやぐらに組んだり、あっちに移動、こっちに移動するわけです。しかも足場は斜面だったり。もう大変重労働。


そらまー、原木輸入するよね!という。八女の山村塾でワークやってますんで、ぜひ一度参加されるといいですよ。MYほだぎ、いかがっすかー?(笑)


話がずれました。じゃあ、業界団体で自主ルール作りましょう、と。2008年10月にこの「ながいとこルール」というのを作ったわけです。中国で2年、日本で一年だったら中国産。中国のほだぎでコマ打ちまでやって日本に輸入、一年育てたら国産ですよ、と。
まあ、それ以前は国内で収穫したら国産!と表示してたんで、実勢にあった表示へと前進したんですよ。あ、不当表示、というわけではございません。2011年1月現在のJAS法では収穫したトコが原産地ね、ということですんで。

  • これをJAS法で義務化しましょう、と。

じゃあ、この長いトコルールを法律にしましょうね、義務化しましょうね、というのが今回消費者庁の打ち出してきた方針なんですが。

そもそも、でいうならば、ほだぎってのは、野菜でいうならば土なんですよね。これを輸入品でまかなっておいて国産、という表示が可能なのは納得いかんのですよね。成分分析で出てくる数値は外国産(ほだぎの産地)と変わらないため、輸入しいたけと混ぜて販売する産地偽装の温床ともなります。


いっそJAS法にするならば、原産地、栽培地、加工地の三つを書けばいいじゃない、と思うのですけどね。この三つがそろって国産と書けますよ、と。TPPで国産品を売ろう!というならば、これくらい厳格化したルールが必要なんじゃないですか?


参考;2010-03-24 原木栽培椎茸と国産をめぐるお話
http://d.hatena.ne.jp/wwwkurashijp/20100324