出水の海苔養殖を見てきました。

さすがに朝4時出発はきびしかった・・・。前の日が大切な友人の結婚式で。二次会までいって、終電で帰ってきたらもう1時。眠い眠い。

ま、ぼやきはおいといて。とりあえず、写真だけスギャっと。

出水の鶴。近くに越冬地があるのですが、近所の田んぼにも飛来しています。朝ごはん中かいな?


浜辺から。上の写真、左上に二人写っておりますがわかりますか?



海苔網まで歩いていけます。
実際は、胴長を着てざぶざぶと海の中へ。意外と暖かいですよ、とはいえ寒いですよ。漁師さんに酒飲みが多いのもよくわかります。



当日は、メディアが数社取材に。
御簾に枠を置いて、海苔をミンチにしたものを流し込みます。
枠を取れば出来上がり。



とだけ書くと、えっらい簡単なんですけど、枠の中に均一に海苔を流し込むのが難しくって難しくって。偏りがあったり、穴が開いたりと規格外品となります。しかも、乾かさないとわからない。



そうこうしているうちに、潮が満ちてきました。
船で海苔網の手入れをしております。





漁港の防波堤で、天日乾燥させていきます。
一枚、一枚とすべて手作業。自分が作った海苔も、名札つきで。
というか、この時点で穴があいてるし(笑)


この日は、全部で1000枚ちょっと。
なかなか壮観でした。昭和初期には、珍しくも無い光景だったのでしょう。


ここで、ちょっと出水の海苔の歴史を。
出水では、昭和25年ころから海苔養殖の記録があるそうです。そのころは、まだまだ上記のような手作業が中心でした。昭和40年代より現在のような摘み取りや乾燥の機械化が進んだようです。
以前は錦江湾でも海苔の養殖があったようですが、海水温の上昇、海苔需要の変化などにより、現在ではここ出水と八代沿岸の一部でのみ行われているそうです。


この日は天候に恵まれ、数時間で乾燥しました。
御簾をぐっと両側にひっぱって…

裏返して、ばりばりと。

海苔は湿度を嫌います。乾燥中に雨でも降った日にはもう・・・。
実際、曇りの日にはなかなか乾かず、日没間際になったこともあったそう。

臨時品評会。
「いや、これはいかんじゃろ〜」
「これはA品でいけるっちゃないと?」
「いや、微妙やねえ〜」

普段、厳しい消費者も、いざ作る側に回ると目が甘い甘い(笑)
自分でつくると、可愛いんですよね。



海苔の裏と表。つるんとしたほうが表ですよ。
海苔を上手にあぶるコツは、一気に仕上げないこと。
強火のガスで(ほんとは炭火がベストなんだろうけど。七厘とか最高ですよ)、裏側を内側に、表を二枚合わせて。半折にしてもOKです。IHのご家庭では、トースターでどうぞ。すこしづつ場所を変えながら、やや緑がかったくらいまでまんべんなんく炙ります。

この日はカセットコンロで。
や、炭でやってたんですが、煙がひどくって海苔に匂いがついちゃって(笑)



海苔の声が、聞こえますか?
や、比喩でもなんでもなくって。海苔が乾燥のタイミングを教えてくれます。どんなカンジなのかはナイショ。ぜひ、現地で。
またいつか、ご案内できる日があるかと思います。そのときは、ご一緒しましょう。