下郷農協60周年記念イベントに参加その3


最後は豚。




黒豚ちゃんです。好奇心が強く、かつ臆病。
普通、豚って6ヶ月で出荷します。


普通の豚、飼ってるとこ見たいですね〜、と言ったら「風呂はいらんばいかんばい」て。
なんのことか、きょとんとしていたら、衛生管理が厳しく、人間も無菌状態が求められるんだってさ。まじかいなー。そういやSPF豚とか聞きますね。

適当にググッて出てきたサイトより

SPF豚と呼ばれている豚や豚肉は、豚がかかり易いいくつかの病気の原因を持たないように、育てられた豚の呼び方です。つまり、「決められた基準に従った飼育方法で育てられた豚」ということなので、品種などではありません。

SPF豚ははじめに妊娠した母豚から子宮ごと子豚を取り出し、母豚や周りの環境にある特定の病気の原因となるものに接触しないまま、殺菌された無菌の場所で育てられます。

この母豚から取り出したはじめのSPF豚を「プライマリー豚」と呼びます。殺菌された飼育環境で育てられているSPF豚は、与えられる飼料も殺菌された水や飼料で飼育されます。そのため、SPF豚の体内には悪玉より善玉菌の方が多く、健康的に育てられている豚ということになります。こうして育てられたプライマリー豚は特定の菌を持っていないため、無菌状態の場所の中でSPF豚同士を繁殖させ、新たなSPF豚を自然分娩で出産することができます。


プライマリー豚から産まれた新たなSPF豚は、「セカンダリー豚」と呼ばれSPF豚として無菌状態の飼育環境で同じように育てられます。SPF豚が飼育されている養豚牧場や農家では、殺菌された環境を維持することで、セカンダリー豚を交配させてSPF豚を生産しています。SPF豚を飼育できる環境であるとの認定を受けた養豚農家・牧場でしかSPF豚を生産することはできません。


つまり、プライマリー豚を完全無菌で育て、二世代目を無菌状態の飼育環境で同じように育て、出荷するということですね。まあ、これが自然で健康的な豚かどうかは人それぞれだよなあ…。
臭みが無い、ってひともいるし、個性が無い、って人も。


でまあ、黒豚の話に戻します。


黒豚は、一般的に高いですね。鹿児島ブームの影響もあるのでしょうか。
やはり、味はよいですしね。

ただ、その生産性の低さに(経済的な部分で)問題がでてきます。
一般的に豚は6ヶ月で出荷されますが、黒豚は8ヶ月。また、一度に産む頭数も2割ほど少ないそうです。それだけ餌代もかさみますし、手間もかかってきます。

ちなみに、ここの豚舎の床にはおがくずがしきつめてあります。国産のものに限っているそうです。やはり外国産のおがくず(輸入した木を製材する際に出ますね)だと、塩や保存、殺菌のための農薬が心配です、とのこと。ただ、国産材の需要低迷に伴い、国産のおがくずも手に入りにくくなってきました、と。


牛とわらの関係、先日の納豆つくりもそうでしたが、農村の生活はすべてが補い合う関係であり、小さな村で生活が成り立っていた、どうしようもないものは諦めるなり現金収入でどうにかしていたんでしょうかね。今は、地域で循環していかなくなっているのが現状なんだろうなあ、と感じました。もちろん、昔はよかった、というのはただの郷愁でしかないのは分かっているのですが、帰り道の谷筋で手入れを放棄されかけた杉の山林を見て複雑な心境でした。


間伐材の利用も進まず、だから林業が衰退していく。だから山が荒れる。だから杉の更新が進まず、花粉症の一因となってしまう。結局、悪循環なんだよねー。


そんなことを考えながら帰ってきました。ぬーん。